SDGs、カーボンニュートラル、食品ロス、エネルギー問題──。

こうしたキーワードは、企業のCSRやサステナビリティ戦略では当たり前のように登場します。

でも実は今、こうした社会課題を、子どもたちが“自分ごと”として考え、行動する学びの場が増えているんです。

そのカギを握るのが、STEAM教育と企業連携。

このコラムでは、話題の取り組みを事例とともにご紹介します🐧

実は進んでいる!企業×STEAM×SDGsの注目事例3選

「本当に企業って教育に関わっているの?」

そんな疑問を持つ方にこそ知ってほしい、社会課題と向き合う企業が、子どもたちと共に“未来を育てている”リアルな事例をご紹介します。

村田製作所|小学生vs社員!?食品ロスを減らす“本気の対決”

村田製作所と出雲市立西野小学校の食品ロス削減対決の様子。挑戦状の授与、小学生による発表、挑戦状を運ぶムラタセイサク君ロボット、「芽が出る鉛筆」の記念品などが写るコラージュ画像。

島根県の出雲村田製作所では、なんと小学生と社員約2,000人が“完食率”で真剣勝負を繰り広げました。

舞台は、社員食堂と小学校給食。10日間にわたり、「誰がいちばん食品をムダにしないか」を競い合うという、ユニークかつ本質的な取り組みです。

・小学生チームの完食率:90.6%
・社員チームの完食率:89.2%(通常より約10%アップ)
・削減された食品ロスの量:約79kg

勝利した子どもたちには「芽が出る鉛筆」と表彰状が贈られ、社員にも“食べ残し”への意識変化が生まれました。

遊びながら学び、本気で社会課題に向き合う。これこそ、企業と教育の理想的な連携の形です。

富士通|子どもが「未来のまち」をデザインする授業

富士通の教育支援プログラムを紹介するイラストバナー。教員と笑顔の生徒たちが並び、「テクノロジーやデザイン思考で知る・考える・創造する力を育む」と書かれている。

「もし、自分がまちの未来を考えるとしたら、どんな社会にしたい?」

そんな問いを子どもたちに投げかけているのが、富士通が行う社会課題解決型の出前授業とワークショップです。

・全国51校・6,000人以上が参加(例:石川県宝達小、和歌山のろう学校など)
・テーマは、環境・地域・SDGs・AI・デザイン思考など多岐にわたります
・子どもたちは、自ら課題を発見し、ICTやアイデアで未来を描く

この取り組みは、「キャリア教育アワード」で経済産業大臣賞(大賞)を受賞。

単なる知識の授業ではなく、“自分が未来をつくる当事者なんだ”という気づきを子どもたちに届けています。

味の素グループ|“おいしい”から始まるSTEAM教育

味の素の次世代支援活動を象徴するビジュアル。教室で笑顔を見せる女の子と、手前に映る子どもたちの姿。「生きる力」支援を掲げたメッセージが添えられている。

子どもたちの「なんで?」から始まる学びを大切にしているのが、味の素グループの出前授業です。

テーマはずばり、「うま味・栄養のひみつ」や「だしのものづくり」。

・全国の小学校で13万人以上が体験
・クイズ・試食・オンライン授業・工場見学まで、五感で学ぶプログラム
・家庭科や社会科と連動しながら、SDGsや食品ロスへの関心も育てます

「うま味を科学するって楽しい!」「家でも残さず食べるようになった」といった声が続出。

“おいしい”がきっかけで、子どもたちの学びと社会がつながる瞬間が、全国で生まれています。

「社会を学ぶ」から「社会を変える」へ

ここでご紹介した3つの事例に共通するのは、

「社会課題を教える」のではなく、「社会課題に関われる場をつくる」という姿勢です。

・村田製作所は、子どもと社員が本気で食品ロスに向き合う場を
・富士通は、テクノロジーを使って未来を描く場を
・味の素は、食と環境を五感で学ぶきっかけを

企業の力、教育の力、そして子どもたちの力が掛け合わさることで、未来を育てる学びが生まれています。

あなたの会社や地域でも、こんな取り組みを始めてみませんか?

🌱Pendemyでは、STEAM×SDGsのご相談を受付中!

「3Dモデルでつくる!サステナブルな東京の都市計画」ワークショップに参加した子どもたちが、制作した都市モデルをタブレットで掲げて記念撮影。Pendemyスタッフも並び、全員が笑顔で未来の都市づくりをアピールしている。

企業の出前授業や、自治体との連携、オリジナル教材の開発まで──

Pendemyでは、STEAM教育を一緒にかたちにするパートナーとしてお手伝いしています。

「こんなテーマでもできる?」
「地域の課題と結びつけたい」
「社内のSDGs活動として展開したい」

など、お気軽にご相談ください!